地域によって違う!?九州でのうなぎの焼き方やせいろ蒸しについて解説
温厚な気候と豊かな水資源に恵まれ、多くのうなぎを養殖している九州のうなぎは、その品質の高さから全国的に高い評価を受けています。九州のうなぎは関西風の焼き方をされることが多く、うなぎの旨味や香ばしさを感じることができます。
今回は、九州でのうなぎの焼き方や、福岡・柳川の「せいろ蒸し」について解説していきます。うなぎの起源や歴史、自宅で専門店の味わいを楽しめる通販うなぎも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
著者紹介
日本最大のうなぎの産地である鹿児島県から高品質なうなぎをお届けする「さとうの鰻」です。活きの良い鰻のみを厳選して美味しく焼き上げ、全国に発送しております。
今回は、全国の中でも九州にスポットを当てて、九州でのうなぎの焼き方について紹介します。ぜひこれを機会にうなぎの歴史や焼き方に知っていただければと思います。
地域によって違う!?九州でのうなぎの焼き方
うなぎの蒲焼は、関東と関西では焼き方が異なります。
もちろんお店によっても異なりますが、九州を含む関西風の一般的なうなぎの焼き方は「地焼き」と呼ばれ、白焼きを蒸さずに直火で焼き上げるのが特徴です。この方法では、うなぎ本来の旨味を活かしつつ、皮はパリッと香ばしく、身はしっかりとした食感に仕上がります。
蒸し焼きが主流の関東風と比べると、地焼きは素材そのものの鮮度や柔らかさが味に直結します。そのため、美味しさを追求するには、身の柔らかい良質なうなぎを選ぶことが重要です。また、焼き加減や火力の調整が仕上がりを左右するため、熟練した技術が求められます。
関東風うなぎの焼き方も知っておこう
一方、関東風のうなぎは、白焼きにしたうなぎを蒸してからタレを付けて焼く「蒸し焼き」が特徴です。
この工程により、うなぎがふっくらと柔らかくなり、脂が適度に落ちて上品な味わいに仕上がります。どちらの焼き方も美味しいので、自分好みはどちらの焼き方なのか、機会があれば食べ比べしてみてください。
九州にはうなぎのせいろ蒸しという焼き方もある
九州・柳川には、「うなぎのせいろ蒸し」といううなぎ料理があります。うなぎのせいろ蒸しは、福岡県柳川市の名物料理として広く知られており、1681年頃に柳川の老舗店の初代主人が関東で蒲焼きの技術を学び地元に戻って考案したものと言われています。
うなぎのせいろ蒸しは、皮が堅いうなぎを柔らかく、そして温かい状態で提供するために生まれました。また、柳川ではうなぎの捌き方にも独特の文化が反映されています。
城下町として武士が多く暮らす土地柄、お腹を開く「腹開き」は切腹を連想させるため避けられ、背中から開く「背開き」が主流となりました。この背開きの方法は、脂が乗った部分を中央に寄せることで余分な脂を落としながら、さっぱりとした味わいを引き出します。
うなぎのせいろ蒸しでは、うなぎをじっくり焼きながら旨味をタレに移して蒲焼きにした後、ご飯にタレを絡めて一度蒸し、さらに蒲焼きを乗せて再度蒸すという二度蒸しの手法が用いられます。この工程によりうなぎは香ばしく、中はふっくらと仕上がり、ご飯にはタレの旨味がしっかりと染み込むのです。
現在、柳川では天然うなぎが獲れなくなったため、鹿児島県や宮崎県などで養殖されたうなぎが使用されています。それでも「うなぎのせいろ蒸し」は地域を代表するグルメとして高い人気を誇り、年間約100万匹以上ものうなぎが消費されています。(1)
全国の中でも養殖が盛んな鹿児島県産の絶品うなぎをご紹介!
九州の中でも温暖な気候と豊かな水資源が育む、鹿児島産のうなぎは、全国的にもその美味しさで高い評価を受けています。
鹿児島県は国内最大のうなぎの生産地であり、品質の高さと安定した供給が魅力です。今回は、通販で手軽に楽しめる鹿児島県産の絶品うなぎを厳選してご紹介します。
お取り寄せで、贅沢なうなぎの味わいをぜひご自宅で堪能してください。
鹿児島県産 うなぎ蒲焼 半身【特大サイズ】 6枚セット
鹿児島県産のうなぎ蒲焼が贅沢に半身6枚入った、さとうの鰻の人気商品です。
鹿児島県産の上質なうなぎを使用し、職人が丁寧に捌いています。中はふんわり、外は香ばしく焼き上げた白焼きをベースに、特製のタレを塗りながら2度焼きすることで、専門店さながらの本格的な蒲焼に仕上げています。
1枚あたり約95gの特大サイズの半身はボリューム満点で、家族みんなで楽しめる一品です。商品は-32℃以下で急速冷凍されているため、届いたら冷凍庫で保存してください。
調理は電子レンジ、湯煎、またはグリルを使えば簡単にでき、手軽に絶品うなぎを味わえます。
鹿児島県産 うなぎの蒲焼【大】 4尾セット
無頭のうなぎ長蒲焼が4尾入ったボリュームたっぷりの商品です。1尾あたり約156gの特大サイズで、しっかりとうなぎの旨みを堪能したい方にぴったりです。
見た目の大きさからは想像できないほど柔らかく、ふわふわの食感が特徴で、一口食べるとその美味しさに驚くでしょう。
さらに、さとうの鰻特製のタレが白ご飯との相性が抜群でおすすめです。大人も子どもも楽しめる味わいで、家族みんなが大満足の一品です。
鹿児島産 うなぎ白焼 【中】2尾セット
こちらは、無頭うなぎの白焼きが2尾入った商品です。白焼きはタレを使わずに焼き上げるため、うなぎ本来の旨みをしっかりと堪能できます。外側は香ばしくパリッと、中は驚くほど柔らかく、噛むたびにうなぎの風味が広がります。
さらに商品には白焼きにぴったりの焼塩とゆずこしょう、そしてさとうの鰻特製のうなぎのタレ(山椒付き)が付属しています。
3つの味わいを食べ比べながら、自分好みの楽しみ方を見つけられます。一度でさまざまな風味を味わえる贅沢な一品です。
鹿児島産 うなぎ蒲焼 きざみうなぎ 10袋セット
細かく刻まれたうなぎの蒲焼が10袋入った便利な商品です。これまでの商品のように丸ごとのうなぎではなく、刻まれているため、小さなお子様やご年配の方でも食べやすいのが魅力です。
うなぎを自分でカットする手間がなく、商品が届いたら電子レンジで温めるだけでOKです。炊きたての白ご飯にのせれば、手軽に本格的なうなぎの蒲焼を楽しめます。
そのまま召し上がるのはもちろん、温かいお湯やお茶をかけてお茶漬けにすれば、また違った風味を楽しむことができます。一品でさまざまなアレンジが可能な便利な商品です。
うなぎの起源と歴史
日本におけるうなぎの食文化の起源は、約5000年前の縄文時代にまで遡ると言われています。縄文時代の貝塚から発掘されたうなぎの骨には、自然に死んで残ったものではなく、明らかに食べた痕跡が確認されているそうです。
このことから、当時の人々がうなぎを食料として利用していたと推測されています。また、日本最古の歌集である「万葉集」にもうなぎを食べていたことを示す歌が残されており、日本におけるうなぎの食文化が非常に古い歴史を持つことが分かります。ただし、うなぎが本格的に広く食されるようになったのは江戸時代に入ってからです。
江戸時代、徳川家康が江戸の発展を進める中で、干拓によって生まれた湿地にうなぎが生息するようになりました。これがきっかけとなり、うなぎは労働者のエネルギー源として定着しました。
うなぎは海外でも古くから食べられていた
ヨーロッパでは、ペロポネソス戦争の時代にうなぎが食されていた記録が残っています。
この戦争を題材とした古代ギリシアの風刺詩人アリストファネスの作品「アカルナイの人々」には、うなぎを食べている描写が記されています。さらに、古代ローマでもうなぎは高価な食材として珍重されていました。
うなぎを使った料理の起源と歴史
うなぎが蒲焼として食べられるようになったのは、1399年の室町時代からとされています。当時、うなぎは筒切りにして串に刺して焼かれており、その姿が「蒲の穂」に似ていたことから「蒲焼」と呼ばれるようになりました。これが現在の蒲焼の起源とされています。
その後、江戸時代に入ると、江戸の都市開発に伴い干拓が進められ、湿地帯に多くのうなぎが生息するようになりました。これがきっかけとなり、うなぎの蒲焼は庶民の間で大流行し、江戸時代を通じて定着していきました。
また、江戸時代後期になると、うなぎ料理はさらに多様化し、うな丼が登場します。有力な説として、江戸日本橋堺町の芝居小屋で芝居の金方を務めていた大久保今助という人物が、うな丼を売り始めたことがきっかけで広まったとされています。
さらに、うなぎを使った料理の中で全国的に知られているのが「ひつまぶし」です。その発祥は愛知県名古屋市とされています。
明治6年頃、だし汁をかけて食べる細かく刻んだうなぎご飯が好評を博し、「ひつまぶし」という名が生まれました。この名前は、木製のお櫃(ひつ)に盛られたご飯と、まぶして食べるスタイルに由来しています。
うなぎの養殖の歴史
日本におけるうなぎ養殖の歴史は、明治12年(1879年)に東京深川で服部倉治郎が2ヘクタールの養殖池を作り、うなぎ養殖を始めたことから始まったとされています。その後、明治30年頃から浜名湖を中心に東海地方へ広がり、昭和30年代には静岡県、愛知県、三重県で養鰻業が盛んになりました。
昭和40年代には、養殖技術の発展と養殖環境の改善が進み、四国や九州地方にも養殖が拡大し、特に鹿児島県と宮崎県で養鰻業が盛んに行われるようになりました。昭和50年代以降、九州地方はうなぎ養殖の一大産地となり、特に鹿児島県は近年に至るまで国内最大の生産量を誇っています。
平成元年には国内の養殖うなぎ生産量が39,704トンに達し、記録的な生産を達成しました。平成12年にはヨーロッパウナギなどの輸入量が増加し、日本国内のうなぎ供給量が過去最高の16万トンに達するなど、うなぎ市場全体が活発化しました。(2)
現在、流通しているうなぎのほとんどが養殖うなぎであり、養殖技術の進歩によって安定した供給が可能になっています。特に鹿児島県はそのトップ生産地として、日本の養殖うなぎ産業を支える重要な役割を果たしています。九州地方全体では、温暖な気候と良質な水資源を活かし、持続可能な養殖環境を構築する取り組みが進められています。
九州うなぎの焼き方はうなぎの旨味を感じたい人におすすめ
九州のうなぎは、直火で焼き上げる「地焼き」が特徴で、外は香ばしくパリッと、中はしっかりした食感に仕上がります。その香ばしさは、うなぎ本来の旨みを存分に堪能したい方におすすめです。また、福岡・柳川の「うなぎのせいろ蒸し」など、地域ごとの独自の調理法も魅力的です。
この記事で紹介した鹿児島県産のうなぎは、通販で手軽に楽しめる絶品ばかりです。ぜひ、ご家庭で九州のうなぎの美味しさをぜひ味わってみてください。