うなぎって食べると元気になる?うなぎの栄養素の秘密
うなぎって本当に食べると元気になるの?
夏の土用の丑の日は毎年日本ではうなぎを食べて夏バテを乗り切ろう!という習慣があります。
でも実際にとっても美味しいあのうなぎは食べると本当に疲れがとれたり、夏バテ対策の効果はあるのでしょうか?
今回はうなぎの栄養価について皆さんにご案内いたします。
うなぎの栄養価について
たんぱく質が多く含まれている!
うなぎのかば焼きには、100gあたり20g以上のたんぱく質が含まれています。
これは、たんぱく質の量が多いと言われている鶏むね肉(100gあたり21.g)よりも多いので、体重60kgの人が1日に取るべきたんぱく質量は、約60gが目安と言われていますので、うなぎを食べると1/3もたんぱく質がとれていることになります。
脂質が多い!
うなぎには、EPAやDHAなどのn-3系多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
これらは、脳や神経系の発達に欠かせない栄養素で一気にこちらを取得できることで脳内で発生するだるいなど感情や神経作用を緩和する効果も期待できます。
ミネラルが豊富
鉄は、全身に酸素を運ぶのに必要な栄養素で亜鉛は、味覚の維持に欠かせない栄養素です。
酵素の合成や酵素反応の活性化、ホルモンの合成、DHAの合成、免疫の調節などにもかかわっています。
こういった成分がうなぎにはたくさん含まれているので、食べることで血液の流れをよくして新陳代謝をあげることで夏バテ予防になります。
ビタミンが豊富!
ビタミンAは、目や皮膚、粘膜の健康を維持するために必要な栄養素です。
またビタミンEには強力な抗酸化力があり、また生殖機能を維持するのに必要です。
ビタミンB群はエネルギー代謝に必須の栄養素。
ビタミンB群が不足しているとからだに必要なエネルギーを作り出しにくくなるため、疲れなくなります。
うなぎには、たくさんの栄養素が含まれている、まさに元気のでる食べ物ということがわかります。
うなぎってなぜそんなに栄養価が高くなるのだろう?
ウナギは川を遡り始める時、潮の流れを利用しながら移動します。
大きな川では、満潮時に河口から時に十数キロの下流域まで、海の潮が入ります。
まだ小さく、泳ぐ力も弱いウナギの稚魚は、この潮の流れに乗って一気に川を遡るのです。
この遡上が始まると、白っぽい透明だったシラスウナギの体色は、黒っぽく変色し、「クロコ」と呼ばれる成長段階になります。
これは、海よりも浅くなった川の中で、鳥や大型の魚などの天敵に見つかりにくくなるためと考えられています。
こうして川や湖、池などの淡水域をすみかとしたウナギはその後、背がオリーブ色、腹が黄色がかった白色の「黄ウナギ」となり、この環境下で数年を過ごします。
そして、産卵の時を迎えると、川を下って海に向かい最後の成長段階である「銀ウナギ」となって卵を産み、一生を終えます。
この過酷な環境下で生き残ったうなぎの身が生活をしていく中で鉄分、ミネラルなどを多く含む生き物として進化し栄養価の高いうなぎになるのですね。